サルデーニャ島北西部にあるサルデーニャ島で2番目に大きい町、サッサリの少し手前にある小さな村、フロリーナス。オルビアからサッサリへ行く道は、もう何百回も通っているけれども、オルビア-サッサリ間の2車線道路を降り、細めの道路を登っていくため、フロリーナス村へは、行ったことも通過したこともなかった。フロリーナスという村の語源は、ラテン語で陶器を意味するFigulinas。陶器を作る場所があったことに由来する。今回のハイキングは、そのフロリーナス村から数キロのところが出発地点。
11月の下旬の快晴の良いお天気の日だったが、数日前には雨が降ったため、最初のジトっとした感じの地面の小道を歩いているときは、ずっとぬかるみみたいなところを歩くのはあまり好みではないため、ちょっと、このハイキングに参加したことを後悔し始めていた。それも、つかの間、石灰岩が、えぐられたような場所に着く。
ティスカリへ行く道もこんなような雰囲気のところがある。ティスカリがある、スプラモンテも石灰岩質だが、もう少し、乾燥したかんじの岩質。
ほとんど崩れて、ヌラーゲだといわれないと気付かないようなヌラーゲ跡もある。快晴の日だったため、アジナラ湾までも見渡すことができた。
そして、十字架の立つポイントへ。ここのあたりは、断崖絶壁。もちろん、柵とかはありません。下を見下ろすこともちょっと怖くてやめました。もう一つの断崖からの写真。
もう、この石灰岩の景色だけで十分に満足したのに、さらに、不思議な石灰岩の小さな奇岩が。4つの柱状のものの間が、窓のようになっていて、そこは、写真ポイント。
自然の「窓」からの眺める景色はちょっと特別感がある。
そして、ランチ休憩は、なんと3500年前のお墓の遺跡前。
でも、このタイプのお墓の遺跡は、初めて見ました。ドームス・デ・ヤーナスのように、岩をくりぬいているけれども、岩全体が、トンバ・デイ・ジガンティのような形状となっている。石灰岩の岩を掘った埋葬室で、前の部分は、ヌラーゲ時代の巨人の墓のように湾曲している石碑を表現している。くぐり戸から、奥行4.5メートル、幅1.85メートルの埋葬室へ入ることができる。このようなタイプの墓地はサッサリ近辺特有のもので、紀元前16世紀のものと推定されています。
そしてさらに、もう一つ、不思議な形にくりぬかれたお墓の遺跡。このような形のものも初めてみました。
ほとんど、ガイドブックや遺跡関係の本にも出ていないと思うような珍しい遺跡が、このように残されておりびっくり。
そして、信仰の中心地だったとされる楕円状に石塀で囲まれた場所。ここからは、ヌラーゲのミニチュアの他に、フロリーナス村の旗にも描かれているお面をつけたブロンズ像(紀元前2世紀)が、こちらの遺跡から発見されたとのこと。このような銀のお面をつけたブロンズ像というのも、サルデーニャでは聞いたことがない。驚きの連続のハイキングでした。